21st 6月2012

OTOSHA32「少子化対策」Day2受講記録

by JIN

おとなの社会科CS担当のJINです。
OTOSHA32「少子化対策」Day2の受講記録を書きます。

本稿では、受講者目線で、セミナーの受講記録を書きます。なお、一部JINの私見にわたる個所が含まれる点、ご容赦ください。

6月は「少子化対策」をテーマとして、3回、セミナーを行っています。同月は、株式会社プロジェクトプロデュース様のご厚意により、会議室をお借りして実施しています。

おとなの社会科では、今年は、偶数月について、ロジカル・ファシリテーション力を高めるためのディスカッション形式を取り入れています。今月は、実際にファシリテーター役を設けて、その人に対するpacoさんの指導も絡めながら実践力を鍛えています。

Day1では、ファシリテーション実践の肩慣らしをしたのですが、Day2では、いよいよ「少子化対策」そのものについて、切り込んでいきました。Day1と同じく、ファシリテーター役を立てての実践形式です。

Day2のポイントは、次の3点です。
■少子化対策の真の目的は明らかである
■真の目的以外で語られている目的は、見せかけの物に過ぎない
■見せかけの目的をうまく活用するのが、大人の発想法である

以下、具体的に書きます。

■少子化対策の真の目的は明らかである

世間では、少子化対策の目的は、色々と語られています。将来の労働力を確保するためだとか、GDP減少を食い止めるためだとか。

しかし、少子化対策の真の目的は、実は明らかです。それは、子供を産みたい人が安心して産める社会をつくることです。このことを突き詰めて考えていくと、実は、安心して産める自由を実現する結果として少子化対策になるという関係になります。

なぜ、産む自由が少子化対策の真の目的かと言えば、産む自由は憲法で保障された幸福追求権そのものだからです。そして、憲法はかけがいのない価値である人権を保障する法体系であるからに他なりません。

それ以外の、先に挙げた、労働力確保とかGDP維持とかは、少子化対策の目的たり得ません。なぜなら、それらを目的に据えてしまうと、産む自由を阻害する事に繋がってしまうからです。たとえば、労働力確保を目的にしてまえば、産みたくない人にも産むことを強制する事になってしまいます。

■真の目的以外で語られている目的は、見せかけの物に過ぎない

ところが、世間一般では、労働力確保やGDP維持が少子化の目的だとする見解が大手を振るって罷り通っています。それは、なぜなのでしょうか。

まず考えられるのは、「あまり考えていない」という場合です。日本の大手マスメディアのレベルの低さを考えると、実は、大手マスメディアは、そのレベルに留まっているのかも知れません。

次に考えられるのは、それらを目的とした方が得をするために、そのように主張している場合です。たとえば、国内で多くの労働力を調達したいと考える企業には、労働力確保を主張するインセンティブが働きます。

更に一歩踏み込んで考える人は、少子化の真の目的は心に秘めた上で、見せかけの目的として、これらの目的を主張します。結果として少子化防止による産む自由確保ができるのであれば、表向きは、それ以外の少子化の目的に賛同して貰うという事でも構わない、というスタンスです。

■見せかけの目的をうまく活用するのが、大人の発想法である

少子化問題の他にも、その目的の本質をたどっていくと、自由や人権等に辿り着くということがよくあります。しかしながら、そうした事の本質は、一般に理解してもらうのが難しいですし、ややもすれば教条的に響きがちです。

そのため、社会活動を円滑に進める人の中には、これらの「見せかけの目的」をうまく持ち出しながら、実質的に、狙いを実現するという行動パターンを取るケースがあります。その場合、本来の目的を見失わずに活動する事が肝要なのですが、まさに、大人の発想法と言えます。

少子化問題を題材にして得られたこの発想法は、応用範囲が広いものです。

(by JIN)

One Response to “OTOSHA32「少子化対策」Day2受講記録”

  • paco

    pacoです。ひとつ補足。
    ひとつメのイシューで、「産めない人が産める社会」という目的が出てくるのは、憲法上の理由もありますが、実際には、10人で議論をしてみると、それ以外の目的では違和感を感じる人が多いけれど、「産めない人が産める」という目的なら、全員が合意できる、ということです。
    最大の理由は、「GDPを増やす」といった目的は、GDPのために子どもや母体を「利用している」ように見えることで、納得がいかないのです。

    では、「GDPを増やす」という目的は、どのような意味があるのか。と議論していくと・・・・というのが二つ目、3つめのイシューになります。このあたりの流れは、ライブで議論しないと、わかりにくいと思いますが、知恵を集めていくと、そういう結論にならざるを得ない、という感じが重要です。

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