11th 11月2013

OTOSHA48「これからの働き方って?」Day1受講記録(by JIN)

by JIN

おとなの社会科CS担当のJINです。
OTOSHA48「これからの働き方って?」Day1の受講記録を書きます。

10月から、おとなの社会科では、「分かりにく議論を整理すること」を目標として、月2回のセミナー構成としています。Day1ではあらかじめ定めたテーマに沿ってpacoさんの講義を中心に進め、Day2は、出席者の疑問に関するフリーディスカッションにします。

Day1は、デジタルハリウッド大学のご厚意により教室を借りて行いました。

Day1で、私自身、クリアになった点は、次の3点です(講義の内容全般については、菊地天平さんの投稿をご参照ください)。
■15年後には、働く場所・時間の裁量権が労働者に移る
■過重労働のセーフティーネット・モデルとして高福祉国家がある
■過重労働の結果としてエクソダスが考えられる

以下、具体的に書きます。

■15年後には、働く場所・時間の裁量権が労働者に移る

今から15年前の1998年を振り返ってみると、Windows95が発売されて間もなく、名詞にメールアドレスやホームページの記載は珍しく、PCは印刷用の機械でした。

それが今や1人1台のPCは当然で、モバイルやスカイプ等と組み合わせれば、24時間、どこにいても仕事が可能な環境が整っています。

15年後の労働環境を想定すると、こうした環境は更に進展していると考えられます。そうなると、働く時間をどこで区切るかは労働者の側の裁量になってきます。

■過重労働のセーフティーネット・モデルとして高福祉国家がある

しかし、現行労働法は、あくまで使用者に労働環境の規制をかけています。そのため、労働者がどのように労働環境をコントロールするかについて、労働法で規制をかけるのは無理です。そもそも、労働者が「自由意思」で労働環境を設定するのに対して法規制をかけること自体が、法理論上、困難です。

ところが、実際には、たとえば、自宅に労働が持ち込まれた場合に、仕事とプライベートを時間的・場所的に区分するのは極めて困難です。どうしても、ズルズルと仕事の時間が長くなってしまい、過重労働に陥る可能性が高くなると考えられます。

こうした問題を解決する1つの方法が、雇用対策を手厚くする高福祉国家化です。つまり、過重労働で会社への適応が困難になった人は、その会社から離れ、失業手当を受けながら、別の職業への訓練を受け、次の就職へと繋げていくという仕組みです。

実際に、北欧諸国ではこうした雇用政策が取られており、失業状態の人に対してマイナス・イメージで捉えられていません。そこには、人に対する根本的な信頼があって、失業者は単に社会の不備で一時的にスキルが足りていないだけで、そこを補えばいつでも職場復帰できるという考えがあります。

■過重労働の結果としてエクソダスが考えられる

しかし、日本では、職場不適応は自己責任という発想が強く、北欧のようには雇用のセーフティネットが整っていません。

結果として、自分で労働の場所や時間を制御し切れずに過重労働に陥る人が選択するだろうと考えられるのが、エクソダスです。これは、沢山働いて沢山稼ごうという資本主義の想定モデルから脱出してしまおうというものです。たとえば、農村に入って自給自足の生活に入ったり、最低限の年収100万円の稼ぎを元にシェアハウスを利用する等して生活を安定させる、といったライフスタイルが考えられます。

こうしたエクソダス人口が増加していくと、明治維新以来の中央集権モデルが成り立たなくなります。これまでの中央集権モデルでは、金儲けが幸福を図る基準である事が前提とされていて、都会の儲けを農村に流す事で、中央は地方をコントロールしてきました。しかし、農村がそれ自体で閉じたネットワークをつくり都会への農産品販売を必要としなくなると、都会と農村が取引も無い状態で分離していきます。そうなると、都会は都会で、シンガポールのように都市国家化していく未来像が考えられます。

(by JIN)

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