13th 12月2012

OTOSHA38「EU 欧州連合の今」day2受講記録

by tenpei

おとなの社会科、営業担当の天平です。以下、day2の内容を私の視点でまとめていきます。今回のポイントは2つです。

①経済統合と多様性を守る仕組み。

EUでは域内の市場を統合しようと考え、実際に統合が行われています。そこで懸念されることは、統合によって地域の独自性が失われる=多様性が失われることです。文化の多様性を守りながら、市場統合を進めていく上で、EUは何を行ってきたのでしょうか。

ポイントはEU法の基本原則の制定と運用です。EU法の基本原則には、大原則として「自由貿易・市場統合」があります。しかし、この基本原則は適応を除外されるケースがあります。それは「社会的価値・文化的多様性を守る」必要があるときです。しかし、どれもこれも除外してしまっていては、統合を果たせません。ここで「目的と手段のバランスを取る」ことが行われます。

このような基本原則に則って、EUでは様々なことが決められていきます。また、各国が納得する為に、交渉を急ぎ過ぎず「十分な時間を掛けること」を運用面では意識しています。真の統合を果たす為に、数百年単位で物事を考えているので、一見すると先に進んでいないようにも見えますが、着実に前に進んでいるのです。欧州には完成まで数百年を要する建築物があるように、欧州の人達は非常に長いスパンで物事を考えられるようです。長く争っていた地を統合してくには、じっくり時間を掛けて行っていくのです。

②EUの意思決定機関は意味のある複雑さがある。

法案を提出する「欧州委員会」、議決をする「欧州議会」「理事会」がEUの意思決定機関です。これらの機関は人の選出方法、議決の仕方など、それぞれ異なる。また、一方に有利な判断とならないよう、相互監視できる仕組みとなっている。

また、大国と小国の発言力のバランスが巧妙。小国が束になって大国の不利になるようなことや、大国が一方的に決めてしまうことなどが起きにくいよう、各機関に選出する人数などが精緻に設計されています。一見すると複雑でわかりにくいのですが…。

日本人やアメリカ人は単純に判断できることが好みで、二元論的に白黒どちらかを決めたがります。しかし、多様な価値観の中で合意形成を行っていく為には、意味があるなら複雑さも、白黒以外の色も、選択していくことが必要です。この点を見てみると、欧州のエリート層は「おとな」で、日米は「こども」的な思考だと思えてきます。

 

以上、EUを設計・運用している欧州のエリート層の賢さには、驚くばかりです。ただ、驚くだけではなく、私も、もっと賢くなりたいと思いました。次回は今年ラスト!しっかり学んできます。

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