13th 10月2013

OTOSHA46「農業」Day1受講記録(by JIN)

by JIN

おとなの社会科CS担当のJINです。
OTOSHA46「農業」Day1の受講記録を書きます。

今月から、おとなの社会科では、「分かりにく議論を整理すること」を目標として、月2回のセミナー構成とします。Day1ではあらかじめ定めたテーマに沿ってpacoさんの講義を中心に進め、Day2は、出席者の疑問に関するフリーディスカッションにします。

Day1は、デジタルハリウッド大学様のご厚意により、教室をお借りして実施しました。

Day1で、私自身、クリアになった点は、次の3点です(講義の内容全般については、菊地天平さんの投稿をご参照ください)。
■農業が2次・3次産業より弱い理由は、顧客ターゲットを絞れない点にある
■米国が日本に農業を売り込む理由は、2つある
■農地の集約化が日本の農業の生産性向上のポイントである

以下、具体的に書きます。

■農業が2次・3次産業より弱い理由は、顧客ターゲットを絞れない点にある

3次産業に身を置いている私としては、以前から、なぜ、農業だけ特別に保護を与えなければいけないのか折に触れて疑問に思っていました。農業も、高付加価値作物を生産して自由競争を戦い、打って出れば良いのではないかと。マーケットで需要拡大または供給ひっ迫が起これば値上がりが起こる筈で、売上を市場の需給バランスに委ねていれば、必ずしも敗者にはならない点で、2次・3次産業と条件は同じではないかと。

しかし、農業においては、顧客ターゲットを絞れない点で、2次・3次産業と大きく異なっています。たとえば、2次産業の製造業であれば、富裕層の5年に1回の買い替え需要に合わせて時計を売ることが出来ます。その場合、付加価値は高くなり、単位面積当たりの生産性も高くすることが出来ます。これに対して、農業は、基本的に毎日の食卓に並ぶものを生産するのであり、お金持ちも低所得者も、多少特産地等の条件の差はあるものの、たとえば、お米であれば、お金持ちも低所得者も何十倍も差があるものを食する訳ではありません。仮にそんなに差があるとすると、貧乏人は餓死するという深刻な社会格差を生みだすことになってしまいます。

このように、農業においては顧客ターゲットを絞れない点に弱点があり、しかも、主食等に関しては、基本的には低所得者層にも手が出せる金額の設定が要請されます。したがって、農業は、必然的に2次・3次産業よりも競争力が弱くならざるを得ない状況にあり、それでいて、人の生存に必要な食を支える産業である事から、保護が必要となって来ます。

■米国が日本に農業を売り込む理由は、2つある

米国が日本の市場開放を要求し、農産物を売り込んできている理由は、大きく、2つあります。前提として押さえておきたいのは、それは決して自由経済の守護神としての正義感に基づくものでは無く、米国の国内ロビーからの圧力によるものだということです。そして、現在、そのロビーには、大きく、2つの勢力があるという事です。

1つは、従来から存在している大規模農家です。米国の農民は、他国と比べて桁違いに広い農地を所有しています。そのため、効率的農地経営により、米国内需要を上回る生産力を持っています。米国においても、農家のつくった農産物に対して補助金を手当てしてはいますが、米政府としては、外国で彼/彼女等の農産物を購入してくれるなら、補助金負担を軽減できる利点があります。そこで、購買力があり自給率の低さを甘受する日本に売り込みを図っているのです。

なお、日本の消費者は外国農作物の「安さ」を享受できるとする向きもありますが、それは、恐らく一時的なものです。「安さ」を武器として日本の農産物マーケットを席巻し、国内農家がいなくなれば、米国農家は価格を上げ、更なる儲けを狙って来ます。

2つ目は、遺伝子組替作物メーカーです。彼/彼女等は、ラウンドアップと言われる、作物と特殊肥料をセットで販売する手法で世界各地において荒稼ぎをしており、日本でも大もうけをしようと狙っています。

■農地の集約化が日本の農業の生産性向上のポイントである

日本は、世界の農家と比較して、1人当たりの農地面積が顕著に低い点に特徴があります。そして、耕作面積と年収との相関を見ると、およそ5ヘクタールを超えた位から普通の生計が成り立つ状況にあることが見て取れます。しかしながら、そこまでの広さを持つ農家の割合は非常に少ないため、農地の集約化が、日本の農業にとっての大きな課題となっています。

(by JIN)

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