24th 10月2013

OTOSHA47「フリートーク@米国債のデフォルト」受講記録

by tenpei

おとなの社会科、スタッフの天平です。今回は「フリートーク!」。受講者の方から様々なテーマ案があがり、その中から関心が高かった「米国債のデフォルト」について学びました。以下4点に分けて、まとめていきます。

(1)“合衆国”の米国

(2)民主党と共和党

(3)お金のはなし

(4)デフォルトが起きたらどうなる?

 

(1)“合衆国”の米国

アメリカ“合衆国”は州の集合体。合衆国政府は何をすべきか?存在意義はあるのか?という議論は建国以来、決着していない。つねに分裂の可能性を内包している。

日本で言えば、江戸時代に近いイメージだ。江戸幕府(合衆国政府)はあるが、各藩(州)が独自に藩を運営している。そこに生きる人も、「日本人」という認識より、「水戸人」という認識。江戸幕府が不要になったら、藩で独立しちゃうよ!ぐらいの感覚だろう。

 

(2)民主党と共和党と共和党(ティーパーティ)

合衆国政府のあり方について、民主党と共和党はどのように考えているのか?

・民主党:大きな政府。富の再分配(例:オバマケア→低所得者へ十分な医療を)。国内の格差を是正しないと米国は崩壊すると考える。軍事費を削ってオバマケアへ。デフォルトは回避したい。

・共和党:小さな政府。国は最低限の関与。関与していいのは財産管理の為の司法制度や軍隊、治安維持、消防ぐらい。軍事費は削らない。オバマケアはいらない。デフォルトは回避したい。軍産複合体へお金が回らなくなったらこまるから。

・共和党(ティーパーティ):合衆国政府はいらない。デフォルトして合衆国は分裂していい。小さな単位で自治をしていく建国時の理想に近づけるチャンスだ。

民主党と共和党の対立、共和党内の分裂、によって、今回のデフォルト騒動はなかなか決着がつかずにいる。“合衆国”としての米国、政党の理念の相違を見てみると、米国のことが今までよりよく見える筈だ。

 

(3)お金のはなし

18世紀以降は金(ゴールド)が価値の基軸だった。金とその他のものの価値を比べることで、確実なやりとりが可能となる。しかし、金は重いし、かさばるし、持ってると危ない。だから金は金庫にしまっておいて、金の代わりに紙の証明書(兌換券)を発行しましょう。というのが紙幣のはじまり。ドルは金**グラム、円は金**グラム、という形で。

これだけなら問題ないのだが、おかしなことがはじまってしまった。金庫にどれだけ金が入っているかはわからない(バレない)し、紙幣を沢山刷っちゃおう。そして20世紀に入り、世界中の金の総和、紙幣の総和が把握できるようになると、あれ?おかしいぞ、という話になってきた。

 

(4)デフォルトが起きたらどうなる?

デフォルトとは「成すべきことが成されないこと」を意味する。米国債のデフォルトとは、簡単に言えば、貸してたお金が返ってこない、という状況だ。米国が10年で利息をつけて返してくれると約束していたのに、期限を過ぎても返してくれない、ということ。 でも、米国が踏み倒すことはないだろう。そのうち返してくれるでしょ。大丈夫大丈夫。と思って米国の信頼がゆるがなければ、デフォルトしても何も起こらないかもしれない。

今は価値の基軸が金ではなくドルだ。もし米国債のデフォルトで米国の信頼が低下し、ドルの価値が下がれば、円やユーロの価値が上がるだろう。そうすると、様々なところで問題が生じる。米国債デフォルトで最も注意すべき点は、人類がこれまで経験したことのない「価値の基軸がゆらぐ」ことが起き、それによってどのような影響が出るかわからないことにある。

 

正直、米国債がデフォルトするかどうか、したら何が起こるか、はわからない。でも、現状の構図を概観することで、何も見えていない(見ないようにしていた)“うやむや”から、少し先が見えそうになっている“もやもや”ぐらいになったのではないだろうか。

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